鉄骨鳶は鳶の花形!具体的な仕事内容や現場のリアルを解説

昔から現場の花形と言われる鉄骨鳶。現場の軸となる中心的な存在です。

地上100mを超える高さでの作業はただでさえ危険ですが、更に暑さ寒さに晒され、強風が吹き荒れる中、鉄骨を組み上げ建物の骨組みを作り上げていく____。

常に危険と隣り合わせで作業もハードですが、超高層のビルを建てる・地図に残る仕事ができるやりがいと達成感は他の職業では味わえないものです。そんな姿を見て「鉄骨鳶ってかっこいい!いつか自分も鉄骨の仕事に携わりたい!」と憧れを持った職人も多いのではないでしょうか。

こちらの記事では鉄骨鳶の世界が一体どんなものなのか、どうしたら鉄骨鳶になることができるのか、また気になる給与や将来性、リアルな本音などをまとめてみました。

1.鉄骨鳶とは?

1.鉄骨鳶とは?

鳶職の中でも花形と言われる鉄骨鳶とは一体どんなことをしているのでしょうか。この章では鉄骨鳶の作業内容や経験別の役割について見ていきましょう。

1.1鉄の骨組みを組み立てるのが鉄骨鳶

鉄骨鳶は鉄骨を組み立て、建物の骨組みを作ります。重い鉄骨をクレーンで吊り上るための段取りを地上で行い、吊り上げた鉄骨を高所で組み立てる作業を行うため、危険も伴います。作業としても最も難易度が高く、豊富な経験と高い技術力が必要となります。

1.2鉄骨鳶4つのレベル

鉄骨鳶は大きく分けて4つレベルがあります。

レベル1:地走り

鉄骨鳶初心者の最初の仕事は下回り「地走り」です。地走りは地上で玉掛けし、必要な資材をクレーンで上に運搬します。鉄骨をクレーンで吊り上げるために地上で玉掛けを行います。

初心者は手元作業の手伝いから始めます。地走りは鉄骨建方においてとても重要で危険も伴う作業を行います。超高層ビルになると柱1本10トンを超えるものもあります。

まずは資材を吊るためのワイヤーの選定を行い、資材の重心を正確に把握し玉掛けします。これを怠れば吊り上げた時に資材がずり落ちて大事故になってしまいます。

時走りは安全に作業を進めるための段取りをする重要な役割です。

レベル2:上で作業

下回りの経験を積み、いよいよ上での作業「取付け」です。

取付けは地上から吊り上げた鉄骨をおさめる(梁を柱と柱の間に取り付け、鉄骨を組み上げる)作業に従事します。工程としてはシンプルですが、とても繊細で精密な作業です。

ミリ単位のズレでも梁がおさまりません。この作業を強風が吹き荒れる上空100m以上の高所で行う取付けは体力的にも精神的にも最もハードと言えるでしょう。

そして1番重要なのはいろんなことを覚えるよりも、自分自身が落ちない・落とさない(資材・工具等)ということです。技術や知識はやる気があれば後からついてきます。安全に作業することを何より優先させましょう。

レベル3:上の無線持ち

下回りも取付けも一通りできるようになると、上の無線持ちを任されます。無線を持って自分自身も取付け作業を行います。吊り上げられた資材に対して、安全に納める役割を担っています。

資材をスムーズに取付けるだけではなく他の職人の状況・位置を把握し取り付けを行います。

レベル4:下の無線持ち

最終レベルは下の無線持ちです。いかに上が安全かつスムーズに取付けられるかを考慮し玉掛けします。

無線持ちであれば取付けのような体力的にハードな仕事をする必要もないため、年齢が高いベテランの職人が配置されることが多いです。

1.3具体的な作業の流れ・役割

鉄骨鳶の作業は、上での作業(取付け)と下での作業、下回り(地走り)の2つに別れて作業をします。
「下:下回り(地走り)の役割」・「上:取り付けの役割」はこのようになっています。

具体的な作業の流れ・役割

具体的な作業の流れ・役割

作業内容や手順は一概に「これ」というものがなく、現場によって作業する職人によって変わりますが、上4人・下4人での作業になり、役割は概ねこの図のようになります。

1.4鉄骨鳶と足場鳶は全く別物

鉄骨鳶と足場鳶は比較されることがありますが全く別物です。鉄骨鳶は鉄骨造の建物の骨組みを組み立てる作業を行いますが、足場鳶は他の業者や職人が作業できるように工事用・作業用の足場を組んでいく作業を行います。また鉄骨鳶として一人前になるためには長い年数と多くの経験が必要ですが、足場鳶は早ければ1年で一人前になれるケースもあります。

2.鉄骨鳶は鳶の花形!おすすめする理由3つ

鉄骨鳶は鳶の中でも花形です。やりがいも他の鳶とは比べものになりません。もちろんその分仕事内容もハードですが、せっかく鳶職人になったなら鉄骨鳶を目指すのがおすすめです!その理由はこの3つです。

2.1鉄骨鳶の経験は転職時の面接で有利になる

転職をする際も鉄骨鳶の経験があることで有利になります。なぜなら、鉄骨鳶は人手不足だからです。鳶として仕事をしていても、鉄骨ができる人材は全体の10%にも満たないですし、それどころか鉄骨に触ったこともないという人も珍しくはありません。

鳶の中でも難易度が最も高い鉄骨鳶の仕事ができる人材は、とても貴重な存在で、鉄骨の現場を請け負う会社であれば絶対に確保したいのです。そのため転職時は多くの会社を比較し、会社を「選ぶ」立場で転職活動ができます。

2.2給料面でも優遇される可能性が高い

鉄骨鳶は給与面も優遇される可能性が高いです。一般的な例では、足場を外注した場合の単価は25,000円/日なのに対し、鉄骨は30,000円/日と、2〜3割増の場合がほとんどです。しかも能力によってはもっと高単価となる場合もあります。

難易度も危険度も高い鉄骨鳶ですから、当然の対価と言えます。鉄骨鳶は会社にとっても貴重な人材であるため重宝され、将来性も高いのです。

2.3「この建物は俺が建てた!」形の残る仕事ができる

街中に立つ高層ビルを指差し「あのビルは俺が建てた!」と言えるのは鉄骨鳶だけではないでしょうか。何もないところから鉄骨を組み上げて建物を作りあげる作業は気が遠くなるほど大変ですが完成した時の喜びや達成感は何ものにも変えられません。形の残る仕事ができるというのは鉄骨鳶の醍醐味です。

3.鉄骨鳶が語るリアル

花形と言われる鉄骨鳶の世界は一体どんなものなのか・・・実際に鉄骨建方の現場に携わった日比建設社員に「鉄骨鳶のリアル」について聞いてみました。

3.1普通の人が見られない景色を見ることができる

まずはこの景色をご覧ください。確かに鉄骨鳶でなければこの景色を見ることはできません。
鉄骨超高層と言われる場所から見る景色は、一般的には展望台に登ってお金を払って見るものです。
その景色を自分が一から組み上げた鉄骨の上に立って見ることができるというのはとても感慨深いものがあるのだそう。

鉄骨鳶の仕事は責任も重く、作業も大変なことが多いですが、その先にこんな絶景が見られるのはやりがいやモチベーションに繋がります。

3.2完成した時の達成感は鉄骨鳶じゃないと味わえない

建物が完成した時の達成感が味わえるのは鉄骨鳶の醍醐味です。
どんな大きな建物も、数ミリのズレあっただけで建てることができなくなります。鉄骨を組み上げては数ミリのズレを直してまた組み上げる。超高層の建物もこの繰り返しで完成するのです。体力的にもハードな作業が多いですが、鉄骨鳶じゃないと味わえない達成感があります。

初めての現場では完成した建物を見て涙が込み上げたと語ってくれました。

3.3危険な現場が多い

鉄骨建方の現場は危険な現場が多いです。常に怪我・事故のリスクが付き纏います。こちらの写真は実際の現場の写真です。この建物は完成しても鉄骨が剥き出しのままになるため、劣化・摩耗防止、また装飾のため銀色に塗装していますが塗装をしたことによりとても滑りやすくなっています。

しかも雪まで降っていて、鉄骨の上を歩くだけでも大変危険なことが分かります。ほとんどが外での作業のため、天候との戦いです。現場が天候に左右されるのはもちろん、200m超の現場ともなれば体感温度も風速も地上とは全く環境が違うため、どうしたら安全かつスムーズに作業ができるかを検討する必要がありますが、一番大事なのは安全に対する自分の心がけです。

4.鉄骨鳶になるにはどうしたらいい?

では鉄骨鳶になるには一体どのようにしたらいいのかを見ていきましょう。

4.1鉄骨建方ができる会社に入る

鉄骨鳶になるには鉄骨建方ができる会社に所属していなければなれません。会社によっては鉄骨建方ができる職人が在籍していないため他の会社に丸投げするところもあります。こういった会社では鉄骨に関わる環境がないためいつまで経っても鉄骨鳶にはなれません。そのため会社選びは最も重要です。まずはその会社が今までどんな現場に携わってきたのかホームページで確認したり、面接時に聞いてみるといいでしょう。

4.2経験を積み、チャンスを待つ

鉄骨建方ができる会社に入ったら、まずは経験を積みチャンスを待つのが一番の近道です。職長や会社の先輩は仕事に対する姿勢や能力をしっかり見てくれています。少し自信がついてきたら、任せて欲しい・やってみたいという意思表示をしてみるのもいいでしょう。

4.3玉掛けの資格を取得しておく

【玉掛け技能講習・玉掛け特別教育】
鳶職人として仕事を始めて、まず最初に取る、かつ最も重要な資格が「玉掛け」です。
鳶職には様々な作業がありますが、どの作業においても玉掛けができなければ話になりません。
資格の種類は玉掛け技能検定(1トン以上)と玉掛け特別教育(1トン未満)がありますが、鉄骨の現場において1トン未満のクレーンを使用することはほとんどないため、ここで言う必要な資格は玉掛け技能講習を指します。

5.日比建設なら鉄骨鳶を目指せる〜3つの理由〜

5.1鉄骨造の建物(現場)が多い

日比建設は鉄骨の現場が多いです。その理由は、日比建設が今まで請け負った現場で無事故無災害で上棟したからこそ、ゼネコンや所長からの信頼いを獲得し、その結果、大きい現場を任される会社になったからです。実績があるので、今後もランドマーク的建造物に携わるチャンスがたくさん訪れます。

5.2鉄骨も自社でやっているため若手にもチャンスがある

そもそも鉄骨ができる職人がいない為に、鉄骨は他の会社に丸投げするという会社もありますが、日比建設は鉄骨の仕事を外注せず自社で請け負っています。また大きい現場が多く、他の会社よりも鉄骨建方に携わる仕事が多いため、若手にもチャンスがあります。鉄骨鳶として活躍したい!という気持ちとやる気があればチャレンジできる環境が整っていますので安心してください。

5.3経験豊富な職人が多数在籍している

日比建設では経験豊富な職人が活躍しています。鉄骨鳶のプロフェッショナルも多数在籍していますので、先輩から丁寧な指導やサポートを受けることができ、スキルを磨くことができます。「鉄骨鳶の仕事を見て憧れを持ったなら、まずは一度足を踏み入れて欲しい。」と思っています。優秀な職人のプロの仕事を間近で感じ、自分自身も高みを目指すことができる会社です。

さいごに

鉄骨鳶の仕事に少しでも興味を持ち、やってみたいという気持ちがあるのであればまずは日比建設にキャリア相談をしてみてほしい思っています。鉄骨鳶になるには会社選びが最も重要です。

あなたが一人前の鉄骨鳶として活躍できるようになるまでの教育体制やサポートはもちろん、何より大きな現場に携われるチャンスが日比建設にはあります。そしてあなたのやる気や頑張り、能力をしっかり評価してくれる会社です。

鉄骨鳶にしか味わえない達成感ややりがいを、より良い環境(現場)で感じてほしいと思っていますので、ぜひ一度ご連絡下さい。お待ちしています。

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